僕たちもかつては大学生だった。楽しかった。たくさん笑った。

でも同じ数、もしくはそれ以上に悩んだ。泣いた。迷った。不安だった。

僕たちが君たち大学生に伝えることは何もないかもしれない。

だけど、必ず君の中に答えはある。そこに寄り添うことならできる

どうか、君の背中をそっと押し出すことができますように。

 


SOKOAGE CAMPのメインファシリテーターとなる江川沙織。

大学生向けキャンプの構想から数年かけて、ようやく開催された第0期の開催から約1年。

なぜ大学生にむけてキャンプを開催しようと思ったのか。彼らがなぜ若者を応援し続けるのか。

彼らの思いに迫るため、同じくメインファシリテーターの高橋愛満が引き出しました。

(斉藤祐輔Ver.はこちら!➡ 


肩書きのある自分を全部置いて、改めてそれを眺める。

 

―――さおりさんにとってSOKOAGE CAMPはどんなところですか?

 私が大学生の頃にあったらよかったなという場所かな。大学や家の中での自分を全部置いておいて、背負わずにしゃべれる場所です。日常生活の中でこういう場所って以外とないなと思っていて、やっぱり生活する中で知らず知らずのうちに肩書きを背負っているけど、ここでは改めてそれを眺める、ということができます。先行きの見えない不安というのは私が大学生の頃もあったけど、自分の育ちや環境も含めて私が誰かに相談する機会があったかと言われると、なかったんだよね。改めて相談するってなかなか難しいし、自分で時間をかけて考えるってなかなか取れなかった。そういう意味で、SOKOAGE CAMPは、改めて自分のことを振り返れるし、なんの利害関係やそれまでの関係性もないところで「自分」というものと付き合ってくれる大人や同じ年代の大学生がいる空間です。

 
 
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「こうあるべき」をはずして「自分はどうありたいか」を考える

―――実際にキャンプを実施してみて気づいたことはありますか?

 私が思っていたよりも生きづらさみたいなものをみんな抱えているんだなと感じた。自分のことがあまり好きになれないもそうだし、素を出すことができない、大学や家庭でもなにかしら耐えている我慢しているといったことをみんな抱えているなと。私自身はその生きづらさや気になる部分、摩擦を感じる、嫌だなと思うことに気づけたり、それに対してどこに根元があるんだろうということを考えられるようになったのがごく最近でした。私の場合は単純に年齢を重ねるなかで自分の時間の使い方や働き方、人との距離感とかいろんなやり方を試してきて、なんとなく自分で気づいたんだと思う。でも、大学生のときにこういう時間が持てていたら、もう少し自分自身への対処の仕方とかがうまくなっただろうなと思ったりもします。環境にもよるけど、例えば大学生の場合だと3年生の終わりから就職活動をしてちゃんと安定したところに入るのが良き人生、それが普通という風潮があると思います。でも、私はだんだん「普通」というものが通用しなくなってくると思っています。例えば終身雇用とか長く働くほど確実に給料が上がっていくといったことは無くなって、変化が大きくて先が見えない社会になってくるだろうと考えています。新卒でどこかに入って定年まで同じところでずっと働くことがよしとされるっていうのは、私は嫌でそのレールからは外れているし、そういう価値観は崩れて欲しいと思っている部分でもあります。なぜなら「こうあるべき」みたいなところがすごく窮屈にさせている部分があると思うからです。


こうしていれば安心というものは何もない。答えは自分の中に。

その一方で予想できない、コントロールできないことの一つが震災だと思います。キャンプを気仙沼で実施することとか気仙沼の人に会うことで、こうしていれば安心、大丈夫というものは何もない、ということが実感できると思います。そこには沿岸部ならではの力があると思います。そういった意味でも「こうあるべき」をはずして「自分はどうありたいか」を考える機会がキャンプでは一番大事なのかなと思っています。

ーーー「こうあるべき」をはずして「どうありたいか」を考えるため心がけていることはありますか?

 こちらから答えは提示しない、ということです。答えのないことだし、決めるのはその人自身だから。キャンプの時に私が個人的に気をつけているのは、底上げのメンバー自体が、あまり社会の枠に収まりきっていない人たちばかりで構成されているために起こりうる「こうあるべき」をなくすことです。例えば、スタッフ5人中大学生のときに一般的な就職活動しているのは私しかいないんです。そういう部分で、キャンパーの視点が変に偏ってしまう場合がきっとあるだろうなと思っています。「この人たちが就職せずに社会の枠にはまっていないのがかっこいいから自分もそうしたほうがいい」というように。そんな時には「就職してもいいよ、全然。それも一つの選択。何を大事にするかは自分次第だから。」と言えるように意識しています。自分にとって何が大切かということがちゃんと自分の中で握れているなら、どんな選択をしてもいいと思っています。

気仙沼市にある安波山から見る内湾

気仙沼市にある安波山から見る内湾


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自分に目を向け、自分にとっての幸せや豊さを見つけるキッカケに

これまでのSOKOAGE CAMPを振り返って、これからに参加を考えている若者にメッセージをお願いします。

 まず0期から2期のキャンプを終えた子たちに対して思うことは、自分なりに幸せになって欲しいなということ。自分の幸せとか、自分が豊かに感じることってどういうことなんだろうという考えることを大事にしてほしいです。キャンプをそれを始めるきっかけになる6日間にして欲しいなと思う。このキャンプには、ちゃんと時間をかけて自分自身を見つめ直したいと思っている子、自分のことわかんなくて困っているという子、キャンプの経験を自分のやっている活動に活かしていきたいと思っている子など様々な思いを持った子が集います。でも最終日には、自分の日常の活動やとにかく前に進むというようなことよりも、自分のあり方そのものに目が向いて、これまで認めていなかったり。自覚していなかった自分に気づいて帰ります。だから、誰かが流しているものに乗っかっているような現状に違和感を感じていたり、もっと自分らしく生きたいと感じている子には、一人で考えることは大変だったりするので、そこを誰かと一緒に考えてみてほしいと思います。その点、SOKOAGE CAMPにはスタッフとだけでなく参加者同士のつながりも大切で活きてくることがあるので、人とのつながりの中で自分の生き方について考える時間がたっぷりあるからいいんじゃないかな。

 

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